離れていても”みんな”でお祝いしよう
人生に一度だけの「晴れの日」。
お客様にとって、共に過ごしてきたパートナーと、恋人から家族になることを誓う日。
そんな始まりの日を、お客様が大切に想う人たちと心から楽しく安心して過ごすためにできること。
課題・掘り下げプロセス
- 感染が拡大したことにより、大人数の会食や集まりが出来ない。
- 首都圏の家族や友人に参列してほしい人たちをはじめとして、結婚式の延期が続いている。市内に家族や友人がいる人も大人数で集まることに不安を感じ、延期する人が出てきている。
- 関東圏を中心としてオンライン結婚式が行われていることは知っている。しかし、社内にオンラインでの参列を可能にする大型投影機等の機材はない。
- そもそも、自社のリソースを活かしてオンライン結婚式を考案できるスタッフがいない。育成することも難しい状況。
<研究会としてのポイント>
- 2020年度は「対面」から「オンライン」に置き換えた結婚式ができるようになるための実証を行う。
- サービス展開をしていくならリアル(会場)との繋がりをオンライン参加のゲストが楽しめるような「オンラインならではの仕掛け」を加えていく必要がある。
- オンライン参加者は、自宅から一人で参加したりと、会場ならではの「一体感」を感じづらい。加えて通信環境によってタイムラグが生じる可能性がある。
- 離れている人たちにとっても楽しめる内容とならなければ、「結婚式」としての成功はないと思う。
実施内容(期間・システム)
(1)システム
(2)全体フロー
(3)実証事業
実証先:大船渡プラザホテル
実証内容:
- Zoomを使用したオンライン挙式を依頼されたときに開催できるサービスを実証。
- オンライン挙式に参加するためのチケットをデジタルチケット販売サービスを利用して販売し、デジタルチケットと一緒に、オンラインで会場の様子の把握とZoomのミーティングに参加できるwebページにアクセスできるURLを送付する。
- 挙式当日、オンラインでの参加者は、送付されたurlにアクセスし、Zoomのミーティングに参加することで式場にいる新郎新婦や来賓の方とコミュニケーションをとる。
・作成したデジタルチケット販売サイト
(チケット名やチケットの価格は開発段階のものを使用)
・式場の様子の把握と、式場からの参加者と、オンラインでの参加者がZoomでコミュニケーションが取れるwebページ(https://weddingzoomapp.studio.site/)
(このwebページの動画は実際の式の映像ではなく、イメージ図を使用)
結果(分かったことや改善ポイント・実証事業者の声)
- 改善が必要なポイント
- Switcher Studioを経由した会場Live配信がオンライン参列者の端末に再生されるのに30秒程度のタイムロスがある。Zoomのテーブル席との乖離はあり、テーブルからLive配信に移動した時に違和感を感じる。
- 五万とか十万とか参加者が自由な金額でチケット代を払えるオプション
- お色直し中に余興の中継が見れるタブレット
- 新郎新婦に会話のできるタブレットをもたせる
- オンラインで参加している友人の動画をプロジェクターでスクリーンに映す(必要理由:会場参加者全員で同じモニターを見て一体感をだす)
- タブレットがテーブルにあると、料理がある中タブレットがあると邪魔じゃないか
- 実証事業者の声
- 現在はコロナの影響で結婚式の予約が無い状態。遠方から親類・友人を呼べないというのが大きな理由になっているので、このようなサービスがあることは大変嬉しい。メニュー化を検討したい。
2021年度の動き
- 市内でのコロナウイルスの感染拡大等もあり、結婚式の開催は困難な状態が続いたため活用はされていない。
- 市内結婚式場で開催された橋爪商事株主総会において、本システムの一部を活用して複数支店を中継して会場モニターに映し出す実用があった。
自走化及びモデルケースとしての可能性について
- 本システムの構成は結婚式のみならず、株主総会、会費制オンラインパーティなどで活用可能なもの。
- 結婚式場自体がシステム全体のオペレーションをすることは難しいことからプロダクション的な事業主体が必要になり、各葬儀場に対してサービスをOEMで提供するスキームを作る必要がある。
- IT活用塾参加者の中から数名の個人がコンソーシアムを組み個人事業としてまずプロダクション化することを検討